水になるブログ

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今週のふりかえり 2022年8月第一週 そろそろお開き

 今週も終わりました。

今週は何と言っても米下院議長訪台でしょう。おそらく秋の中間選挙で民主党が下院を明け渡し、かつご本人の年齢からいっても一線から退くことを目前とした今、政治家としての生活に優秀の美を飾るという意味で極めて個人的動機を強く匂わせる行動ではありましたが。米国の大統領継承順位二番の地位にある政治家の訪台という事実は歴史的イベントといってもいいのではないでしょうか。

 面白いのは、事前にあれだけ得意の恫喝を繰り返していた北京政府がいざ訪台が実現するとすっかり静かになってしまったことと、そのことに対する小粉紅など一部国民の落胆ぶりでした。ペロシ史が台湾を去ってから軍事演習が始まり、日本のEEZに弾道ミサイルが落下するなど今になって賑やかしています。また昨日になってペロシ史と家族に対する制裁を決定したとありますが、具体的内容はなく、誰が考えても実効性のあるものはなさそうです。

 中国はここへきて外交問題、製造業の海外流出、不動産業と不動産市場の諸問題、人口減少、公務員の給与削減、銀行の取り付け騒ぎ、高い失業率、などこれでもか、というくらいあらゆる問題が噴出しています。目覚ましい経済発展の一方で法律や社会規範によらず権力集中による手取り早い金儲けに国民総動員で勤しんできたツケが一気に回ってきたように見えます。

 中国がイケイケだった時代にそこに住んでいた個人の感想としては、当時の成長スピードと将来への期待感からすると、何かおかしいぞ、とか、こんなやり方でいいわけない、ということがあっても人々はとにかく取り残されて損をすることを恐れる感覚がありました。日本や他の先進国からすれば、到底ありえない、まともではないやり方がまかり通り、あるいはスタンダードなわけです。こうして日本の会社から派遣された駐在員が本社の指示と現地のやり方に挟まれて苦悩する、という図式が生まれることになります。

 今回のペロシ下院議長訪台の対応を見ても、まるでチグハグな、取ってつけたような対応ばかりですね。そう思ってはいたが、やっぱりまともではないな、という当たり前のことがここへきてモロに露呈してきた感があります。経済発展のスピードと規模に世界中が魅了されてきたわけですが、そろそろお開きというわけです。

 個人としての人々や文化、街などにはとても愛着があり、上海でも、他の行ったことのない場所でも、中国にまた行ってみたい気持ちがありますが、極端なコロナ対策や国際問題の緊張が高まる現状では叶わないのが残念ではあります。

Be water, my friend.