見るからに派手好き、野心家、というイメージです。
flamboyant(つまり派手好きな)で、政治、ビジネスにコネクションを持ち、議員になるという野心があった、と解説されています。違法性を疑われている1月3日の誕生日パーティの主役である、Witman Hung氏です。およそ170名が参加したと言われているこのパーティは、自身が企画し参加者を招待したものです。
この人を知る人はWitman氏をParty animal、と表現しており、カラオケが好きで、今回のようなパーティをよく催していたそうです。この写真のように、パープルがお気に入りで、外部に露出する写真にはいつもパープルを身につけ、誕生日パーティでは参加者も全員でパープルのマスクをして集合写真に収まっています。
このパーティのあと、二名が感染していたと伝えられており、Witman氏を含む170名が21日間の感染隔離のためPenny's Bay camp施設に送り込まれました。
気持ちよさそうに歌っています。このときは、まさかこんなことになるとは予想もしていなかったでしょう。しかし、なぜ予想しなかったのかは大きな疑問です。
Witman氏は現在、深センの前海区の代表として中国政府の国家プロジェクトである大湾区構想(広東省、マカオ、香港、のベイエリア統合経済圏)の実務を担当しています。ITの専門家としてかつではAT&Tなどでも活躍し、現在、4つの上場企業の社外取締役にも就いています。親中派のWitman氏は香港立法議会(Legco)に打って出たいという野望がありましたが、建制派(pro-establishment camp)の支持を充分に得られずに断念した経緯がありました。
そこで今度はねらいを全人代の代表に鞍替えし、そのポジションを得ることができました。IT業界をはじめとする彼のネットワークは、2014年に深セン前海政府が管轄する非営利団体のポジションを得てさらに拡がっていきました。香港理工大学で数学、統計、コンピュータの学位を取得した後、中国人民大学で法律の学位も取得するなど、勤勉なエリートを想像するキャリアの持ち主です。
立法議員の野望は叶わなかったが、ある程度の成功を収めて、調子に乗っていたところに魔が差したのでしょうか。SCMの取材に対してWitman氏は「とても忙しくて前海の機関を辞するべきがどうか、考える暇もない」と答えました。
自分から辞める気はなさそうです。
(続く)
Be water, my friend.