水になるブログ

米国株を中心とした投資、料理、ゴルフの話題をお伝えします。

中国情報アップデート 2023年5月

 中国の経済は回復した、実体は停滞が続いているなど情報が交錯している感がありますが、そういうときこそ事実をしっかり抑えていくことが重要ですね。(政府が公表する統計は信憑性が低いとしても)この記事では5月に起こったこと、発表された統計など経済に関する情報を「もしかしたら見過ごしているかもしれない9つの事柄」としてまとめていますので私見とともに紹介します。

sc.mp

1. C919就航
 中国初の国産商用ナローボディジェット機C919が5月28日初の運航。中国東方航空によって130人を乗せた同機が上海虹橋空港ー北京首都国際空港間を約二時間で移動した。同機は14年の開発を経て完成、中国が海外に対する技術的依存を減らすねらいの一環が背景としてある。

私見:最近では宇宙ロケットでも目覚ましい進展を遂げる中国であるが、少なくとも安全が確認されるまでは「初の国産機」には乗りたくないと思う。あちらの人は平気なんだろうか。

2. 若者の失業率史上最高
 4月の失業率は5.2%に減少、しかし16歳から24歳の層では過去最高の20.4%を記録した。15歳から18歳の高等学校卒業生、職業学校卒業生と多くは22歳で卒業する大学生がこの層に含まれる。

私見:4月でこれなら今後夏から秋にかけて卒業する高校生、大学生がさらに失業率の上昇に拍車をかけるのだろうか。

3. 豪中の緊張緩和続く、北京で経済会合
 オーストラリアのファレル防疫相と中国の王文濤商務部長は会談で貿易障壁を取り除くべく対話を深めることで合意。会談のあと、在キャンベラ中国大使はオーストラリアからの木材輸入再開に言及した。アルバニーズ首相の北京訪問についても協議が進んでいる。中国からは秦剛外交部長が7月にもオーストラリアを訪問するとしている。

私見:オーストラリア産石炭の禁輸で停電が発生したりしていたことを考えると、他国とけんかするにしても後のことを考えて行動してほしい。

4. 小売売上高の発表に惑わされるな
 中国の4月の小売売上高は前年比18.4%増加、予想の20.2%を下回るが3月の10.6%から大きく改善。ただし比較対象の前年4月は11.1%の前年比減少であり、また3月との比較では7.8%減少している。

私見:消費主導型経済への移行は少なくとも短期的には難しそうだ。GDPを維持成長させるには投資に頼らざるを得ない。

5. 金融監督機関を新設
 National Financial Regulatory Administration(国家金融統制局)が設置され李雲澤がトップに任命された。金融安定化を目的とした改革案の実行がミッション。李はあらゆる金融活動を監督し、規制の抜け穴を発見し、鉄壁の金融システムをつくりあげると述べた。

私見:李雲澤の出自を調べると、National Administration of Financial Regulation(国家金融監督管理総局)の局長だった。このNAFRと今回新設のNFRAは語順以外になにが違うのだろうか。

6. 輸出の停滞が示す兆候
 4月の輸出は8.5%増加だが、3月の14.8%からは伸び率が低下した。一方4月の輸入は7.9%の減少で3月のマイナス1.4%からさらに減少した。

私見:輸出については海外の需要減退と国内生産拠点の海外移転のWパンチで今後さらに減少すると思われる。

7. 海南でドリアンの収穫始まる
 海南ではドリアンの今年の初収穫が始まり、6月には2,450トンが販売される見込み。海南省では1950年代から206千ヘクタールの栽培面積でトロピカルフルーツの栽培が始まった。この島にとっての稼ぎ頭となることを期待されたドリアン栽培は、生育期間を短縮する技術を伴って2020年に始まった。

私見:中国ではドリアンの人気があるそうで、東南アジア産のものが香港でもよく売られており、本土で買うより安いということで中国人もよく買っているそうだ。食べたことがないが、おいしいのだろうか。

8. 物価統計から内需停滞と経済不安が浮き彫りに
 4月の消費者物価指数(CPI)は前年比で0.1%上昇、生産者物価指数(PPI)は3.6%の下落。CPIはここ二年で最低水準、PPIは2020年5月以来の下落。専門家は中国が今後ゆるやかなインフレーション局面に入るとみている。

私見:今後はデフレーションになる、の間違いではないだろうか。

9. 積極的な誘い水にも海外からの反応は今ひとつ

 中国政府は積極的に外資への投資を呼びかけているが、海外からの直接投資は1月から4月で735億USドルで前年比3.3%の減少となった。緊張を増す対米関係や国家安全法による外資企業への捜査、干渉など投資家にとっての懸念材料が顕在化している状況下において政府が外資を惹きつけるには努力が足りないということだろう。

私見:いくら店先で可愛い女の子が客引きしても中には怖い人たちが待っていることがわかっていれば店には入らないだろう。

Be water, my friend.