水になるブログ

米国株を中心とした投資、料理、ゴルフの話題をお伝えします。

日本人がつくった香港の高級スーパー

 City’ Superは香港、上海、台湾などで展開する高級食材をあつかうスーパーマーケットです。和牛や出汁調味料など、近くのお店では買えない食材を求めるときに出かけていきます。香港ではTimes Square、Harbour City、IFCなどに出店しています。上海にいるときに、ここで売っているイタリア食材のトリュフ・パテがとても気に入っていました。和風の食材と合わせてもよく、黒いトリュフが他の食材の彩を惹き立て、豊かな風味を加えてくれます。

f:id:junyan_1989:20220910091027j:image

 シーフード、チーズやハムの種類も豊富で、酒のあてを探すのにとても便利です。食材のほかに、キッチンウエアをみているのも楽しいです。食品スーパーとしては高級スーパーということになりますが、お客さんはたくさん入っています。

 海港城(Harbour City)や時代広場(Times Square)は今の仕事のお客さんでもあるのですが、ともに九龍倉集団(The Wharf (Holding))が所有し、さらに會徳豊(Wheelock and Company)がその親会社になります。City’ Superはもともと九龍倉が経営していたらしいのですが、プラダの独占販売権を獲得して香港の日本人として大成功した荻野正明さんが、身売りしたあとも香港に残った西武百貨店の人たちと出店したのが始まりだと荻野さん自身が話しています。

 日本人駐在員としては買い物するにも助かりますし、みているだけでも楽しく、海外で生活する上ではありがたい存在です。もちろん、現地の人や他の海外からのお客さんにも重宝されていると思います。荻野さんのお話しの中でも、当時の行政長官から香港人の生活に大きな影響を与えたと感謝されたエピソードがありました。

 そのCity’ Superが日本食レストランを始める、という情報を知り、早速行ってみました。味蔵(Mikura)という名前で銅鑼湾のSugar streetにある再開発したSugar+にあります。Victoria Parkに面して見晴らしの良い、明るくゆったりとしたフロアでゆっくりと食事を楽しめる環境で、家賃が高く狭苦しい店づくりになるケースが多い香港では特に価値が高いと思います。おまけに価格も抑えめにしてあり、回転率を維持する自信あるいは意気込みの表れかと思いました。お昼の味蔵弁当(特上)をいただきましたが満足の美味しさでした。これでHK$198はかなりのお値打ちです。

f:id:junyan_1989:20220910091053j:image

f:id:junyan_1989:20220910091111j:image

f:id:junyan_1989:20220910091201j:image

 City’ Superは2019年の逃亡犯条例に端を発したデモ活動による経営環境の変化から2020年には中国の華潤集団(China Resources)に約60%を売却することが決定したとあります。これは残念、というかお店のコンセプトが変わってしまわないか心配になります。華潤はデベロッパーとして中国では万象城ブランドでショッピングモールを展開していますが、青島にいたときは重宝しました。食料品はCity’ Superには遠く及ばないものの、他の地元の店では手に入らない品ぞろえを提供していました。ショッピングモールの感じは香港のそれを感じさせるつくりでした。

Be water, my friend.