水になるブログ

米国株を中心とした投資、料理、ゴルフの話題をお伝えします。

人民元安と資本流出

 中国商務部は2022年1−4月の対中直接投資実行額が前年と比べて20%も増加していると発表しています。金額にして4,786億元(約9.7兆円)、国別ではドイツが+80.4%増加、米国が+53.2%増加、などとなっています。

www.gov.cn

 欧米は中国からの撤退、事業縮小を少なくとも日本と比べて積極的に検討、実行しているはず、という認識とはかなり違和感のある事実が提示されています。


 Bloomberg発の面白い記事がありましたのでご紹介します。対中国投資は香港を経由しているケースが多く、その実は中国企業が資金を本土に戻している分も含まれており、「返程投資」と呼ばれています。英語ではRound Trippingと訳されています。

www.bloomberg.co.jp


 対中投資と言っているものの実態として、そのほとんどは香港経由の「返程投資」だということになります。特にお得意のハイテクサービス企業は多くが本土外で上場されており、返程投資の割合が高いということです。


 また、産経新聞特別記者の田村秀男さんの記事によると米国の利上げによる影響で人民元安に歯止めをかけたい中国政府が米国債売却を進め、外貨準備は今年前半で24.7兆円減ったそうです。

news.yahoo.co.jp

 やはり資本流出は止まらないのでしょう。

Be water, my friend.