水になるブログ

米国株を中心とした投資、料理、ゴルフの話題をお伝えします。

香港返還25周年で発したメッセージ

 7月1日、香港の返還25周年と新行政長官就任式の式典で習近平国家主席のスピーチで一国二制度について触れ、香港の独自性と強みを強調しました。これを香港に対するメッセージと受け取れば、お為ごかしと一笑にふされるだけの内容だと思いますが、その意図は海外に向けたものと捉えるのが自然でしょう。

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 人民元の国際化、ドル支配からの脱却を目指してはいるものの、その実現は不確かであり、足元ではまだまだ資本規制のない香港を通じた海外投資促進を期待しなければならない事情に対してストレートなコミュニケーションだったと思います。また2019年のデモ活動鎮圧や香港安全法の制定などを経て政治的グリップを強化したという自信もあってのことと推測します。 

 「香港のいいところは変わりませんから、安心してどんどん投資してね!」というところですね。

 今年に入って香港から約1兆香港ドルもの資金が本土に移動したという情報がありますが、7月5日には香港と本土の間で金利スワップ市場の相互乗り入れ「互換通」を開始する発表もありました。欧米など諸外国との往来についても正常化についても内部では計画が進んでいるとのことで、個人的にはまずこの点について早期実現を期待しています。

Be water, my friend.