中国経済がいよいよ鈍化してきた、という情報はここのところの月次統計で如実に現れてきています。中央政府は「共同富裕」を掲げて大手企業からの搾取による富の分配をすでに実行していますが、それこそ「やっている感」を出している以上の効果があるのかは疑問です。たぶんないでしょう。そんなことは建前で、内部闘争に明け暮れているだけだからです。 今回ご紹介する記事では中小企業経営、労働者、生活者のリアルな実体を伝えています。
- Tina Tangは広州のテクノロジー系の中小企業で秘書として働いている
- ここ二年間収入の伸びはスローダウンした
- 社長は月例給の20%を支払い留保し、変動ボーナスにかえたため多くの従業員が辞めた
- 会社の業績は芳しくなく、政府の契約では期日通りに支払いが実行されないこともある
- Tinaは以前はよくテイクアウトを利用していたけど、今は自炊することにしている
- 18都市の平均収入増加率は2010年の14%から2019年8%に、消費支出増加率は12%から7%に、それぞれ減少
- 一方で家賃や食費などの生活コストは上昇
- 中低収入レベルの人々は生活の質が停滞する圧力を感じている
- 少なくともここ二年間収入は停滞し、生活コストが上昇する中で消費能力や意欲は低下している
- 都市部と地方の格差が拡大している
- 一人あたり可処分所得の倍率格差は2019年の2.44から2020年2.56になり、今年前半で2.6になった
- Huang Weijieは広東省で小さな繊維工場を営んでいたが需要の縮小で売上げは落ち込み、しかたなく露天商の一群に加わった
- 露天の主な購買層である季節労働者とその家族も経済的打撃を受けている
- 昨年の日売りは最高で5000元を超えたが、今年は今のところ3000元が最高で、ほとんどの日は1000元程度、赤字になる日もある
- 深センでフリーランスをしているLi Weiの原稿料は1000単語あたり1100元から昨年800元に減る一方で家賃は8000元から9000元に値上がりした
- ごく少数のラッキーな友人はインターネット大手で50%の収入増に恵まれた、ただし仕事はとてもキツい
Be water, my friend.