恒大集団をはじめとする中国不動産デベロッパーのドル建て社債の現状です。恒大集団は各地で建設の中断、訴訟などが起こり、創業者の許家印が会長職を退くなど渦中にあります。資産売却などの資金調達をすすめていますが、先週はデフォルトに陥る可能性を示唆しました。株価も下落の歯止めはなく、香港市場では今年1月の17.5HKドルから3.63HKドルまで下がり続けています。
この記事では中国の不動産デベロッパー業界に同様の財務問題が広がっている、という視点で直近の状況を伝えています。
- 中国企業が発行するドル建てジャンク債の利回りは先週金曜日12.9%まで上昇した
- 昨年3月にコロナ感染拡大が市場を席巻し始めた頃の水準
- 月曜日にかけて投げ売りが続き、1ドルに対して0.5セント値下がりした
- 格付け期間のムーディーズは中国の不動産業界の評価を「安定」から「ネガティブ」に下げた
- 売上の落ち込み、流動性、キャッシュフローから、特に弱小デベロッパーの資金調達リスクが高まるとみている
- 年内に償還期限が到来する支払いまたは再調達が必要な額は146億ドル
- 8月の中国デベロッパーによるドル建て債発行額は春節休暇があった2月以来の低水準で、1月の発行額のわずか14%だった
- 恒大集団は先週、もし資産売却による資金化がうまくいかなければデフォルトする懸念を通知した
- 先週金曜日の報告によると、支払い債務相殺のための業者や建設会社への販売を含めても同社の住宅契約額は前年から26%減少している
- 恒大の2025年償還ドル建て社債は先週さらに10.9セント下がって1ドルに対して25.2セントまで下落した
関連の記事もどうぞ。