水になるブログ

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米国株 FRB 量的緩和政策と利上げの行方

 米国株式市場の動向について、初心者の私といっしょに確認していきましょう。今回のWSJの記事はずばり量的緩和政策の成り行きについてです。

 タイトル、サブタイトルで主旨が簡潔かつ明快に表現されているのでこれをまずしっかりと確認しておきます。

 Fed Officials Weigh Ending Asset Purchases by Mid-2022

 FRBの理事ら資産購入を2022年の半ばまでには停止を検討

Reducing bond buying sooner could provide more flexibility to raise interest rates if inflation stays high and unemployment falls rapidly

早期に債権購入量の減少しておけば、インフレが高水準となり失業率が急速に低下したときに利上げを実行しやすくなる

(現在、FRBは毎月800億ドルの国債と400億ドルの不動産担保証券を購入している)

 

覚えておきたい用語:

  • asset purchases, bond buying, the asset-purchase program それぞれ微妙に異なるが、要は現在FRBが実施している量的緩和政策の手段である資産購入のことを指している
  • treasury bond 長期国債、米国債券は正式にはUnited States Treasury securityで、短期・中期・長期でそれぞれtreasury bill, treasury note, treasury bondと呼ばれる 
  • mortgage securities  正式にはmortgage backed securitiesで、 不動産担保証券のこと、MBSと略されることが多い
  • pare 削減する、(果物の)皮をむく
  • taper 徐々に小さくする※円錐形の底辺から突端にむかっていくイメージ

www.wsj.com

記事の要旨:

利上げが行われれば、リスク投資である株式から資金が移動するため、それは「いつ」になるのかが投資家の関心の的であります。で、インフレと雇用改善が利上げの前提となる段階まで到達することがみえてきたので、利上げ開始は「いつ」かについての見方が交わされています。

  • FRBの理事たちは経済回復が継続すれば三か月以内には量的緩和を縮小することに合意しつつある
  • その場合来年の半ばには国債・不動産担保証券購入プログラム(量的緩和)を停止することになる
  • この時間軸に対して賛同する理事も出てきており、金利引き上げが当初の見込みより早まることを意味する
  • 昨年12月の段階では今の金融緩和政策は2%のインフレと雇用増大に向けた”実質的進捗”がみとめられるまで続くと言われていた
  • 7月27日、28日のFOMCでは毎月実施している1200億ドルの債券、不動産担保証券の購入を「いつ」から縮小を開始し、「どのくらいのペースで」削減を図るのかが焦点となった
  • 6月の政策決定会合では18人の理事のうち13人が遅くとも2023年末までには、7人が2022年内には利上げをすべきと表明した

Fed Chairman Jerome Powell said at a July 28 news conference that the Fed was still “a ways away from considering raising interest rates. It’s not something that is on our radar screen right now.”

  各理事からは利上げのタイミングについて、当初の予定よりも早く、2023年ではなく2022年にも、という見解が強まる中、パウエル議長のこのコメントは市場との”間”を意識したものと思われます。

(利上げの時期を検討することなどは)”まだ我々のレーダースクリーンにもあらわれてない”