水になるブログ

米国株を中心とした投資、料理、ゴルフの話題をお伝えします。

中国情報

香港入境隔離撤廃秒読み

香港は2020年の国家安全法制定によって中国の一都市に成り果てたとされ、これまで築いてきた国際都市としての地位を徐々に失っていくとの見識が喧伝されています。実際、金融センターとしての機能低下、人材の流出など深刻な危機に直面しているのは事実です…

香港から億万長者がいなくなる

ミリオネア(millionaires)といえば、億万長者と同義と認識しています。one million USなら約1.4億円になりますので、資産がそれだけある、イコール億万長者、で間違ってはいないでしょう。 ロンドンのHenley & Partnersが世界の都市別high net-worth indiv…

人民元安と資本流出

中国商務部は2022年1−4月の対中直接投資実行額が前年と比べて20%も増加していると発表しています。金額にして4,786億元(約9.7兆円)、国別ではドイツが+80.4%増加、米国が+53.2%増加、などとなっています。 www.gov.cn 欧米は中国からの撤退、事業縮小を少…

流動性の罠に陥る中国

中国共産党大会は10月16日から開催されることが決まりました。習近平総書記三期目の続投に向けて準備が整ったようです。中国は流石に、というかついにというか、「詰んだ」と言っても言い過ぎではないような状況に追い込まれてきました。 不動産融資規制によ…

香港の真髄

香港といえば、子供のころは100万ドルの夜景、アグネス・チャン、そしてブルース・リー、大人になってからはあまり明確なイメージやシンボルがなくなってきました。ただ、40歳になって上海に転勤した当時、都市開発や商業施設などで先行していた香港は私にと…

李克強総理深圳に現る

どうやら北戴河会議が終わったようです。この集まりは開始も終了も正式なアナウンスがありません。李克強国務院総理が中央政治局常務委員会のメンバーでいち早く公に姿を現し、引退した長老と共産党の幹部が避暑を目的に集まる非公式な会合が終了したとみら…

香港の入境隔離3+4に短縮へ

4月に入境後の隔離が一週間に短縮され、この度指定ホテル隔離3日と4日間の観察期間を経て行動制限が解除される3+4がアナウンスされました。8月12日から実施。 李家超行政長官によるとこの3+4が現在、科学的根拠に基づいて経済社会活動維持と安全確保を両立…

米国下院議長訪台!

米国下院議長が本当に台湾の地を踏んだ映像は歴史的にもなかなかの重みがあるものでした。ペロシ史の政治家としての実績やこの方の政治信条がどうであるかはさておき、民主党の圧倒的不利が予測される中間選挙を前にしての選挙活動としての側面もさておき、…

先に払ったら負け? 爛尾楼と支払い拒否

先に払ったら負け、は中国で生活する上での鉄則だと思ってました。明日はどうなるかわからない、という不確実性は一党独裁の共産党国家の特性だと思います。たとえば交通機関や公共施設を何の予告もなく使用禁止、封鎖してしまうのは今の感染防止策としての…

香港も本土に倣うか Covid-19対策

新しい行政長官になって香港も本土に倣って閉鎖などのより強制力を伴った個人の自由に対する制約、制限を強めるのでは、と懸念していました。しかしどうやら、金融センターとしての機能や経済力の低下を防ごうという動機づけが働いているようで、少し安心し…

香港返還25周年で発したメッセージ

7月1日、香港の返還25周年と新行政長官就任式の式典で習近平国家主席のスピーチで一国二制度について触れ、香港の独自性と強みを強調しました。これを香港に対するメッセージと受け取れば、お為ごかしと一笑にふされるだけの内容だと思いますが、その意図は…

九龍駅と西九龍駅

香港の九龍にある広深港高速鉄道の香港側の最終駅である西九龍は2018年9月に開業しました。その後、コロナ感染が始まったため、私自身は乗車したことはありませんが、イミグレーションが設置されており、本土の行政、法律が適用される地理的物理的範囲が香港…

中国のインフレーション

経済の停滞が深刻さを増している中国ですが、その分インフレーションについては欧米諸国のような状況とだいぶ異なるようです。(日本もですが)いくつかの要因、欧米との違いが指摘されていますが、なかなか興味深い内容です。 www.scmp.com CPIを構成するバ…

中国における法の支配とは

世界正義プロジェクト、と聞くとなんだか香ばしい印象を受けますが、これは真面目な団体です。「法の支配ランキング」を発表しています。独裁者や特定の集団などの恣意的な権力行使が法によって排除、制限される程度を評価したもので、対象は139の国または地…

祝・上海都市封鎖解除 香港資本のショッピングモールも再開

ついに上海の都市封鎖が解除されました。どうして突然、6月1日きっかりに解除になるのか、という疑問は残りますがそこで生活しているみなさんにとって久しぶりに味わう行動の自由は格別でしょう。自分がそこにいたら、好きな日本料理店に行って美味しいもの…

李克強首相10万人を集めて会議

中国で李克強首相が任期満了間際のここへきて俄然存在感を示しているという内容をちょうど一ヶ月前に書きました。最近では習近平国家主席が「禅譲」し、李克強がその首を獲ったというファンタジーまで語られるようになりました。 いずれにせよ中国経済の停滞…

中国の首相の存在感

中国の1月-3月のGDPは対前年で4.8%成長、今年目標の5.5%に大きく差をつけました。ここ一ヶ月の上海の様子をみているだけでも正常な経済活動がほぼ停止しているような状況なので、4.8%と聞くと「予想よりもよかった」という人も多いと思います。中央からの、…

健全な社会と法の支配 香港のよき資産

香港の最高裁にあたる終審法院の判事はイギリスの最高裁判所判事が兼任しています。香港のよいところのひとつは遵法意識が高いことだと常々思っています。法律を軽んじるということは不平等、不公平、不公正の温床となります。たとえば、海外で建築に関わる…

中国の結婚事情(2) 薄れる婚姻動機

経済発展とともに女性の経済的自立がすすんだ結果、晩婚化、婚姻率の減少が発生するのは日本や他の国でも経験している社会の変化だと思います。中国の研究者がその因果関係を指摘しています。 www.scmp.com 2021年、最新の政府統計によると20歳から34歳の女…

中国の結婚事情(1) 究極のツンデレ

上海で現地の女性を奥さんにした複数の日本人の話を聞いて、共通していたのは上海の女性は強い、ということでした。万国共通、女性、妻、母親は強いと思いますが、上海女性の強さは=「怖い」ということでもあります。我々にとっての習性である仕事帰りの飲…

中国No.1火鍋チェーンの躓き

火鍋は中国で人気レストランのジャンルのひとつです。真っ赤なスープで食べる重慶火鍋が発祥と聞いた記憶があります。チェーン店としては小肥羊が中国のどこにいっても店を出していました。羊を店名やキャラクターにつかっているところからもなるほどと思い…

中国の「小康」 ややゆとりのある社会 (2)

どう表現するのがしっくりくるのか、頭をひねってしまう内容ですが、ともかく中国のSNS上でちょっとした炎上を引き起こした事例です。これも目覚ましい経済発展や激しい競争社会が一段落して調整局面が必要になっている中国社会のひとつの側面を映していると…

中国の「小康」 ややゆとりのある社会 (1)

中国の習近平総書記は、2021年7月の中国共産党創立100周年にあたり、ややゆとりのある社会を意味する「小康」を全面的に達成したと宣言しました。小康は、改革開放政策により今日の中国の礎を築いた鄧小平氏が唱えたもので、2002年の第16回共産党大会以降、…

2025年 中国高速鉄道5万km計画 (4) 鬼鉄

中国には人口100万人以上の都市が100近くあるそうです。2021年4月22日の人民網では100万都市が93都市、江蘇省と山東省はそれぞれ10都市あり、最多だそうです。Wikipediaにはかなり古い、2000年の調査データが掲載されていますが、これも94となっています。一…

2025年 中国高速鉄道5万km計画 (3) 鉄道部

中国では罰金によって統制を図ろうという考え方は一般的です。また、抽象的な概念よりも圧倒的に現世利益に重きをおきます。目の前の利益が重要なのです。洗練された都市である上海ですら、日本料理店で注文したものと違うものが運ばれたときに「これ違うよ…

2025年 中国高速鉄道5万km計画 (2) 中国あるある

中国の高鉄がその走行スピードや大都市間を結ぶ路線のわりに利便性が悪いと感じ、移動の選択肢としてあまり気が進まなし理由を列挙しますと、 チケットの予約がめんどう(当時はネット予約がないため) 帰りの予約がうまく取れない時がある(こうなると、白…

2025年 中国高速鉄道5万km計画 (1) 鄧小平の近代化

1978年、今日に至る中国の経済発展を導いた鄧小平は日本を訪れ自国の「近代化」目標のための学習の旅を挙行しました。宝山鋼鉄として中国を代表する製鉄所の創業を支援した新日鉄の君津製鉄所視察や松下電器で初めてみる電子レンジなどとともに印象深いエピ…

香港 違法集会スキャンダル(4) 巨大ブーメラン

まさに巨大ブーメラン。政府高官や立法議員も参加した”感染パーティ”が行われたつい数日前、キャリー林行政長官は香港の入境手続きを適切に行わず、市中に感染を持ち込んだとされるキャセイ航空を痛烈に非難していました。「従業員の一挙手一投足についてい…

香港 違法集会スキャンダル(3) 魔が差した野心家

見るからに派手好き、野心家、というイメージです。 flamboyant(つまり派手好きな)で、政治、ビジネスにコネクションを持ち、議員になるという野心があった、と解説されています。違法性を疑われている1月3日の誕生日パーティの主役である、Witman Hung氏…

香港 違法集会スキャンダル(2) 反腐敗の腐敗

腐敗、役人の汚職は中国本土では文化と言ってもよいほどの風習、習慣です。秦の始皇帝がこの広大な大陸を統一したときも、地方の行政官に給料はなく、管轄の行政区から税金を回収し、中央へ納める分のほかに自分の取り分を徴収する、という方式ですから背景…